画像は手漉きコットン紙ピュアホワイトシングルサイズ(157/108)です
手漉きコットン紙の厚さ
カーサブルー田中です
先日は手漉きコットン紙について大まかにお話ししましたが
今日はその続きです。
うちのハンドメイドペーパーは、招待状や席次などのカバーに使用するので
ある程度の厚みが必要です。
活版印刷や箔押し加工をするので、厚みがあると凹んだ風合を表現できるので
厚さは大事です。ムラがあると印刷加工がとてもやりにくくなります
少し専門的なことですが
活版印刷は、ハンコと同じ要領で紙に版というものにインキをつけて
ぎゅっと圧力をかけて印刷します
ハンコにインキをつけて紙にポンポンと押していく感じです
ハンコは手で押すので紙が厚くても薄くても関係ありませんが、
活版印刷は機械なので一定の決まった強さででしか圧力をかけられません。
なので、紙が厚いと強く押して印刷することとなり
逆に紙が薄いと弱い力となって、紙にインキがうっすらと付着するだけになってしまいます
ハンコは強く押すと、濃い感じでべたっとインキがつく感じですが
弱く押すと、インキが付いているところとついていないところができてしまいますよね
この原理と同じです。
こんなばらつきをなるべく無くしたいために、紙の厚さを一定にする必要があります
これが難しいんです!!
紙漉きは、紙の原材料が入った水桶から木枠を使って、紙を漉いていきます。
紙は一枚一枚漉いていくわけではなく
何丁も並べて漉いていきます。たい焼きって、それを焼く鉄板には一度にたくさん作れるように
何個も型が並んでますよね?これと同じです。
大きな木枠で何枚も紙を作れるように枠を組んであります
木枠を水桶に沈めて紙の元をすくうとき、バランスが悪かったりすると
厚さにばらつきがでます。
そんなときは、何度もやり直しです。
こんな感じで漉いていきます。